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洗浄技術

ドライアイス洗浄 価格? vol.②

デメリット ドライアイス洗浄機の価格について

前回のブログvol.①ではドライアイス洗浄機のデメリット「取扱い・安全・ドライアイス・環境」についてご紹介しました。

今回、デメリットの中でも「ドライアイス洗浄機が高いのでは?」「なぜ価格を表示しないの?」と多くのお客様よりご質問をいただきました。

カスタマーファースト(お客様第一主義)の企業運営方針にはメリットだけでなく、このような価格表示のデメリットも出てくると言うことをドライアイス洗浄機メーカーとして当社と世界市場を参考にしっかり解説させていただきたいと思います。

 

【世界のドライアイス洗浄機の市場価格】《約50万円~1000万円まで》

「新型ドライアイスクリーナーGT-22」

ドイツ(ミュンヘン)のグリーンテック社で世界初のドライアイス洗浄機が誕生してから37年になります。今では世界にドライアイス洗浄機メーカーが約40メーカーほどあります。世界ではドライアイス洗浄機が大変メジャーですが日本では製造業以外でまだ知らない人の方が多いと思います。

そのうち、現在日本国内でたくさん流通しているドライアイス洗浄機メーカーは2社になります。製造業のプラスチックやゴム製品の金型洗浄用として全国に広まりお陰様にて国内の全自動車メーカーでたくさん採用されるようになりました。

 

世界の洗浄機の価格帯は様々で約50万円~1000万円まであり、高価なもので産業用の自動ロボットになると一台数千万円のものまであります。

当社のドライアイス洗浄機の価格は約150万円~500万円まで、現在は計6機種(今年新型2機種追加、来年新型1機種追加)

【なぜこれだけ価格差があるのか?】

その理由は「種類がたくさんあるから」です。

ドライアイス洗浄機には、素材・構造・洗浄方式・大きさ・性能も様々で、車に例えるなら「カート・軽自動車・普通車・大型・レーシングカーまで」用途に合わせて選択することになります。

当社ではお客様のご要望をお聞きして毎回デモで実証してご提案しておりますのでトラブルはございません。しかし他社製はバリエーションが少なく強弱の調整が難しいため「上手く洗浄できなかった。」「傷がついてしまった。」「1台でいろんな洗浄が出来なかった」と当社にたくさん連絡がございます。洗浄機のポテンシャルだけでなく、販売する側の経験や知識を活かした提案力が大切だと思います。

お客様も「高価な物なら大は小を兼ねるので大丈夫」「安価な物なら間違っても大丈夫」「故障したら自分で直すから大丈夫」この考え方も後悔する可能性が高いので注意が必要です。

 

次に価格差の理由として具体的に当社製品のパーツ2つを参考に解説いたします。

洗浄機の「素材と構造」が大きく違います。例えばガンホースですが「素材」はゴム製を使用していますが超低温工業用ゴムホースとドライアイス洗浄専用ゴムホースがあります。マイナス79℃の低温では超低温工業用ゴムホースでも凍りつき無理に曲げると折れてしまいます。当社のゴムホースはドライアイス専用で特注製造しており凍りつきや折れるなどトラブルはございません。24時間365日自動ロボットで連続運転しても大丈夫なように設計しております。

高い洗浄能力を維持するには流体力学で計算された「構造」が重要です。エアー配管の素材は錆びにくいアルミやステンレスを使用しており、鉄では配管内部が圧縮空気の結露水で錆びて凹凸になりこれがドライアイス詰まりの原因となります。特に配管の曲げ角度・太さ・形状・接続箇所の段差のない継ぎ目が重要でこれらも全て手作りになります。これを安価な一般工業用配管を使用すると内部で乱気流が起こりドライアイスが詰まり洗浄能力が大きく低下して使えません。ドライアイス洗浄は、特殊な洗浄なため素材のゴムホースと内部構造の配管だけでも一般的な洗浄機とは大きく異なります。

 

【ドライアイス洗浄機の種類を簡単に見分ける方法】

上の通りドライアイス洗浄機には「カート・軽自動車・普通車・大型・レーシングカーまで」あることをご説明しました。

それではどうやって見分けることができるか?1つ方法をご紹介します。

まずはメーカーの洗浄機の仕様表をチェックします。

「圧縮空気消費量」を見てください。必ず記載があります。その時に「本体重量」と「寸法」も参考にします。

参考までに当社のドライアイス洗浄機の仕様表です。

 ■製造業向けモデル

《圧縮空気消費量》           《コンプレッサー》      《洗浄機》         《本体重量》      《寸法》
2000L/min~8500L/min       37KW~75KW(50馬力~100馬力)   PRO-200            40KG           600×445×935mm
1000L/min~8500L/min       11KW~75KW (15馬力~100馬力)   GT-310E・PRO610E      69~73KG      570×380×1010mm
1500L/min~4500L/min        15KW~22KW(20馬力~30馬力)     GT-110                                       39KG    600×445×935mm
※製造業向けモデルのコンプレッサーは、レシプロタイプではなく強力なスクリュータイプになります。

 ■整備業向けモデル

《圧縮空気消費量》           《コンプレッサー》      《洗浄機》              《本体重量》     《寸法》
  400L/min~1200L/min    3.7KW~11KW(5馬力~15馬力)         GT-110M                                   39KG            600×445×935mm
  300L/min~1100L/min     2.2KW~7.5KW(3馬力~10馬力)       GT-22                                        19KG            530×290×370mm
※整備業向けモデルのコンプレッサーはレシプロタイプで大丈夫です。
※洗浄用途に応じて推奨のサブタンクが追加になる場合があります。
各社ドライアイス洗浄機メーカー共通して、コンプレッサーのマッチングを間違えると洗浄能力が低下するだけでなくノズルからドライアイスが出ない場合がありますのでご注意ください。

【当社製ではないドライアイス洗浄機で注意が必要なポイント】

POINT① 洗浄機の価格は安いが大型コンプレッサー(価格は高い)を必要とするタイプがあります。

POINT② 洗浄機は小型だが大型コンプレッサー(価格は高い)を必要とするタイプがあります。

POINT③ 大型コンプレッサーを使用して圧力や流量を増やせば洗浄能力が高くなると言うものではありません。

POINT④ 洗浄機の重量が重たく、寸法が大きければハイパワーと言うことではありません。

POINT⑤ ドライアイス1.5mmペレットを使用するタイプがあります。日本国内で1.5mmは製造しておりません。

ドライアイス1.5mm用洗浄機に3mmを入れると詰まったり、上手く洗浄出来ません。

【当社製、他社製含む、失敗しないドライアイス洗浄機の選び方】

①お手数ですが、「迷った場合・わからない場合」は、各メーカーに問い合わせてください。

②そして、実際に洗浄したいものをデモンストレーションで確認してください。

③1メーカーだけで決めず、他社製も一緒にご検討ください。

④洗浄機の価格優先だけでなく、ドライアイスのランニングコストや操作性も重視した方が長い期間で見るとトータル安価になる場合があります。

⑤ドライアイスの販売と保冷容器など便利なオプションも一緒に提案してもらえる洗浄機メーカーが安心です。

 

【洗浄機メーカーからの提案力が重要】

ご相談いただければ、ご満足いただけるご購入をお約束いたします。

当社のバリエーション豊かなご提案の選択肢は、洗浄機6機種(+2機種追加予定)、ノズル100種類以上、ドライアイス容器4種以上、ガンやスイッチの形状変更、洗浄テクニック、洗浄ブース、推奨の養生方法と換気集塵方法、コンプレッサーの種類(2.2kw~75kw)と配管方法、高品質で安価なドライアイスメーカーの選択、安全対策など、これが当社自慢の提案内容です。

 

 

【製品の生産方式に「多品種少量生産と大量生産」があることはご存じでしょうか?】

世界で販売されているドライアイス洗浄機の多くは、「多品種少量生産」になります。お客様のニーズを第一に考え、ご要望に合わせた洗浄機を生産し、類似性の低い洗浄機を必要量生産・提供する生産方法になります。
反対の意味では「大量生産」があります。同じ商品を大量に作り、コストを抑え、品質の安定化を図るという生産方法です。わかり易いもので自動車があります。もし自動車を多品種少量生産すると1台の価格は桁違いになると言われています。

この目まぐるしく変化する現代において、業界の中でもスポット的な製造・整備・ビルメンテのお客様のニーズに合わせるには、ドライアイス洗浄機の大量生産はリスクが大きく、少量生産の方が高品質なドライアイス洗浄機を生産するのに向いているということになります。

各社様々な洗浄方法や装置がありますが、かゆい所に唯一手が届くそんな洗浄機があっても良いと私は思います。

 

 

【価格表示しない理由】

お客様より価格を表示しないと相場観がわからないので購入検討出来ないとお聞きします。これはごもっともです。もし価格表示するとお客様に間違った情報とわかりにくさで大きな誤解を招いてしまう可能性が非常に高くなります。はじめにお客様の用途とご要望をお聞かせいただければ相場は即答できますのでご連絡をいただければとお願いいたします。

大きく理由は5つあります。

(理由)

①お客様のニーズに合わせた注文販売だから

②オープン価格で販売店が販売価格を決めているから

③ドライアイス洗浄機とオプションがたくさんあるから

④安全管理とアフターが重要な製造業・整備業向け商品だから ※DIY向けではございません

⑤ ④の理由で、ネットに価格を掲載して誰でも購入できる販売方法を行っていないから

(解説)

①上に記した通り「多品種少量生産」により店舗に在庫を置かない「注文販売」だからです。

②全国の販売店様にお任せしているオープン価格だからです。一般的にも定価や希望小売価格表示は最近では少なくなりましたが定価の〇〇%OFFと表記すると二重価格表示となり値引前と値引後価格の表示トラブルが相次いで発生するようになりました。これは実際の相場感覚を狂わせてしまう価格表示をしてしまうことになります。

③下の「ドライアイス洗浄機の種類と価格」で解説します。

④前回ブログvol.①ドライアイス洗浄機のデメリット「安全性について」でご紹介しました。

⑤当社は今後もネット販売方式をいたしません。